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『全日本海員組合本部会館 建築と改修の記録』が出版されました

『全日本海員組合本部会館 建築と改修の記録』が出版されました

建築家・大髙正人の設計により1964年に竣工し、2024年の改修工事を経てリニューアルした全日本海員組合本部会館。2016年に「DOCOMOMO Japan(日本におけるモダン・ムーブメントの建築)」に選出されたほか、改修後も2025年度JIA優秀建築賞や第59回日本サインデザイン賞銅賞を受賞しています。モダニズム建築の良好な再生例としても注目を集める建物の新築から改修までの記録をまとめた写真集を編集しました。

装丁は、改修時に建物のサインデザインを担当した水野図案室。
カバーは 1964 年竣工時の大髙正人
建築設計事務所作成の図面。表紙の
本部会館写真に重なるデザイン。  カバー図:
全日本海員組合本部新築計画 西立面図 南立面図 1:100
大髙建築設計事務所作成 文化庁国立近現代建築資料館所蔵

1964年建築から2024年改修までの本部会館の歴史を貴重な写真で記録

日本で唯一の産業別単一労働組合である「全日本海員組合」。前身の「日本海員組合」から数えると 100 年以上、船員の権利と暮らしを守る活動を行っています。発足の地である兵庫県神戸市から移転し、1964 年に現在の港区六本木に本部会館が建築されました。2024 年に改修し、さらに歴史を重ねています。本書は本部会館を通じて海員組合のあゆみを伝える写真集です。

設計者、施工者、建築史家、デザイナー…関係者たちの瑞々しい記憶と証言

本部会館の設計はモダニズム建築家として知られる大髙正人。建築当時を知る関係者の貴重な証言や、専門家による再評価、改修設計を担った故・野沢正光さんの言葉などを多数掲載。組合活動の拠点として、地域とつながる建築を目指す思いが熱く語られています。

【インタビュー】増山敏夫(建築家)、鈴木長人(元鴻池組)、頴原澄子(千葉大学)、藤本貴子(法政大学)、野沢正光(野沢正光建築工房)、石黒健太(野沢正光建築工房)、白岩 透(野沢正光建築工房)、山辺豊彦(山辺構造設計事務所)、柿沼整三(ZO 設計室)、奥田泰夫(竹中工務店)、梶本隆幸(竹中工務店)、木原 進(梅ノ木文化計畫)、水野佳史(水野図案室)、小泉 誠(Koizumi Studio)

【対談】松隈 洋(神奈川大学教授)、松隈 章(竹中工務店経営企画室、聴竹居倶楽部代表理事)

【寄稿】松浦満晴(全日本海員組合 組合長)、田中伸一(全日本海員組合 組合長代行)

海員組合に残されていた新築時の貴重なモノクロ写真を掲載。

引き継がれた家具や館内サイン、改修貢献者もリスト掲載

改修工事では、家具や館内の案内サインも 1964 年当時のものを多数引き継ぎました。継承したものをリスト化することで、次の 50 年、100 年につなぎます。また、改修に尽力したひとたちの名簿も掲載しています。

本書は非売品のため、一般には流通していませんが、六本木の全日本海員組合図書資料室で読むことができます。この機会に六本木の本部会館を訪れてみてはいかがでしょうか?

また、国立国会図書館や建築科のある大学図書館(一部)でも閲覧ができます。
所蔵館については図書館検索サイトや学術情報検索サイトで書名を検索してみてください。

  • 『全日本海員組合本部会館 建築と改修の記録』
  • 2026 年 9 月 1 日初版
  • 発行/全日本海員組合
  • 協力/野沢正光建築工房、全日本海員組合本部会館歴史調査および将来構想委員会
  • 写真/傍島利浩、中川 周、阿部良寛、大井川茂兵衛、Koizumi Studio、廣川慶明
  • プロデュース/梅ノ木文化計畫
  • 編集・文/ HATO 文化編集部
  • デザイン/水野図案室
  • 英訳/池田絵⾥佳
  • 印刷・製本/山田写真製版所