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HATO文化編集部

全日本海員組合
写真…すべて廣川廣明
2024

全日本海員組合

本部会館展示室・図書資料室制作

東京都港区にある全日本海員組合本部会館(設計:大髙正人)の大改修にあたり、パブリックスペースとしてオープンした展示室、図書資料室を編集制作しました。組合員の方はもちろん、一般の方、子どもたちに向けて、組合の歴史や活動、海運・漁業の仕事を伝える展示パネル、ガイドブックのほか、竣工記念品も製作しました。図書資料室では、海事、労働運動の本、海洋文学や絵本など約500冊を選書しました。 全日本海員組合は、日本で唯一の産業別単一労働組合。先の戦争で、多くの民間船と船員が国に徴用された歴史を二度とくり返さないという「海員不戦の誓い」に深く共感しています。 梅ノ木文化計畫さんのレポートが詳しいので、そちらもご覧ください!
https://ume-no-ki.co.jp/report/jsu-project2024

本部会館B1Fにある海員組合展示室に入ると、大改修にともない誕生した案内役のタグボート「海員丸」がお出迎え。子どもの目線が届きやすい各展示パネルの下段では、海員丸が組合の歴史や出来事を絵本をめくるように紹介していきます。イラストレーターはクリハラタカシさん。

建物に合わせて木板を使った立体的な展示室のデザインは水野図案室によるもの。船種クイズなどたのしい工夫ももりだくさん。

展示室には、先の戦争で多くの民間船が国に徴用され沈没した歴史を伝えるコーナーも。手前にあるのは、沈没した民間船を時系列で並べた冊子。重みと厚みで戦争の深刻さを身体的に感じる試みです。

写真…廣川廣明

図書資料室はB2F。海運、海事、水産・漁業、船員教育の書籍はもちろん、労働、社会・政治、建築、環境、海洋文学、子どもの本もセレクトし、ここにしかない空間に。操船シミュレーターであそぶこともできます。

B1Fホワイエのステートメント。キャプションの多くは日英併記に。

B2Fには「戦没船員の碑」(設計:吉村順三)の解説も。

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展示内容をコンパクトにまとめたガイドブック(中央)は海員組合本部会館で配布されています。そのほか、海員丸をあしらったトートバッグは船底、本部会館のロゴをあしらったボールペンは創業者が船員だったパイロット社製など、海員組合と親和性のあるアイテムが大改修の記念品に。